2022年度神奈川県内(横浜市、川崎市、相模原市を含む、以下「神奈川」と称す)教員採用試験にて、教職教養は、2021年度に引き続き15題が出題されました。
神奈川の教職教養の出題範囲概要
出題数は、大まかな目安なので、年度によってはありますのでご注意ください。また、今まで出題されなかった範囲からも出題される可能性があることに注意してください。
これをみると、神奈川は、「教育法規」「教育心理」「教育課程と学習指導要領」の3つの比重が高いことがわかります。東京都では「教育原理」の比重も高いのですが、神奈川は出題数が少ないことから前者3つが優先されるのでしょう。他方、「教育一般」と「日本教育史」はこの5年間は出題されておらず、「西洋教育史」も2022年度は出題されませんでした。
神奈川の難易度は、基本的な知識が問われる傾向が強いので、安心して、各科目の重要事項から抑えていけば合格点は確保できます。
まとめると以下のようになります。
神奈川の一次試験の試験科目
出題割合の多い「小学校全科」と「一般教養」を優先すべきことが一目瞭然ですね。
ただ、だからといって、「教職教養」を軽視すべきではありません。「教職教養・一般教養」は60分で、39問を解かなければならず、1問あたり90秒で解かなければなりません。多くの方々が1問目から解き始めると考えられますが、これだけ広範囲の分野から出題されておりますので、頭の切り替えが大変です。仮に「一般教養」が難しく、選択した解答に自信がなかったり、時間が掛かったりすると、25問目以降の「教職教養」は、頭が疲労した状態で、かつ試験時間が少なくなってしまい、テンパることが予想されます。ですから、「教職教養」の時間を稼ぐ為にも「一般教養」に力を付けなければなりませんし、「教職教養」にある程度の自信を付けなれば、駆け抜けることができないでしょう。
ちょうど神奈川なので、箱根駅伝で例えると、「教職教養・一般教養」が往路、「小学校全科」が復路です。
往路は、「一般教養」の「人文科学」が1区でスタートダッシュが鍵になります。「社会科学」が「花の2区」で、範囲が広くて大変ですが、得意な人はどんどん得点と時間を稼いでいきます。「自然科学・数学」が3区、「自然科学・理科」が4区で、ここは苦手な人が多いと予想されますので、10秒考えて解けそうになければ、次の問題へいき、襷が途切れないように注意してください。で、「教職教養」が山登りの5区。あの急勾配を短時間で駆け抜けるように、「教職教養」ではギアを変えて、駆け上がらなければなりません。決して「山の神」になれ! 「教職教養」のスペシャリストになれ! と言っているわけではありません。山登りを駆け上がるのがしんどいように、「一般教養」を24問も解いてからの「教職教養」を解くのは大変だということです。もしかしたら、東京都のように別々に試験をしてくれたほうが、頭も切り替えやすく、直前チェックもやり易く臨みやすいのかもしれません。ですから、「一般教養」を30分で解けきれるような基礎固めをしっかして、ある程度余裕をもって「教職教養」へ繋ぎ、焦らず、コツコツとマイペースにいきましょうということです。
復路は「小学校全科」で、「国語、社会」が往路の難所の6区。山を駆け下るように、ここで一気に得点と時間を稼ぎます。逆に、ここでもたもたすると、その後の挽回が難しくなります。「算数」が7区、「理科」が8区、なのでわからない問題はサッサと飛ばし、ここでは次の問題へ繋ぐことに意識してください。で、「家庭、図画工作」が9区、「体育、外国語」が10区と淡々とこなしてゴール。
神奈川の小学校教諭の教員採用試験のイメージはこんな感じです。
参考にしてください!!